「和のゐ 角館」を構成する3棟の蔵のうち2棟は、田町武家屋敷通りに位置する。江戸時代には秋田藩主佐竹氏の直臣80旗が暮らしていたという
歴史ある「蔵」が提供する真の豊かさ ─ 「和のゐ 角館」
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築100年を超える3棟の蔵を活用した新しいコンセプトのホテル「和のゐ 角館」。3月16日にオープンしたこのホテルでは、古き良き日本の文化と触れ合いながら、日常から解き放たれ、真の豊かさを体感できる空間を提供している。
客室となる「蔵」は、仙北市所有の「あきた角館 西宮家」の2棟の蔵と、元は反物屋だったと伝えられる蔵を改装。宿泊は各「蔵」1組のみとしており、建物の歴史を背景とした当時の暮らしをプライベート空間のように体験できる。
「非日常感を最大限に味わっていただくために、建物の改装は最小限に抑えました」と語るのは、秋田ステーションビル株式会社経営企画室の清水勇輝室長だ。計画の当初から関わり、街を隅々まで歩いて調査。仙北市や地元の方々の協力も得ながら、最終的に歴史と風格を持つこの3棟の蔵に決定したという。
[ 西宮家 武士蔵 ]
「西宮家」の先祖は高名な武士であり、その蔵を改装。武士の文化や暮らしなど往時の営みを感じることができる。実際に触れられる武士の道具が置かれているほか、角館の伝統工芸・桜皮細工にも触れることができる
[ 西宮家 ガッコ蔵 ]
西宮家がガッコ(漬物)を貯蔵するのに使用していた蔵。漬物にまつわる道具等を空間デザインのアイテムやモチーフとして展開。漬物樽を模した浴槽もあり、春には浴室からしだれ桜を観賞することができる
[ 反物蔵 ]
元は反物屋だったと伝えられており、武家屋敷通りのすぐ手前という好立地に位置する。室内中央は掘りごたつ式のいろりが置かれ、壁には反物がインテリアとしてディスプレーされている
「開業にあたって、仙北市や田沢湖・角館観光協会には、地元の皆さまへの事業説明、誘客面や開業準備でのサポートなど、さまざまな面でご協力をいただきました」(清水室長)
今回のプロジェクトは、秋田県仙北市、一般社団法人田沢湖・角館観光協会とJR東日本秋田支社が「観光まちづくり」に関する連携協定を締結したことがベースになっている。
「角館は観光地として有名ですが、隣の田沢湖や大曲に宿泊される方も多く、より多くの方に角館に滞在していただくことが課題でした」と話すのは、事業主体である秋田支社運輸部事業課事業開発グループの畠山愛美さんだ。「蔵」では角館をより深く知ってもらうために、地元伝統工芸である桜皮細工を紹介するなどの取り組みにも力を入れている。
「蔵を改装したホテルはほかにもあると思いますが、『和のゐ』に泊まることによって、古民家の魅力だけでなく、『みちのくの小京都』と呼ばれる角館の街並みや文化、さらには重要無形民俗文化財が日本で一番多い秋田の魅力が伝わればいいと考えています」(畠山さん)
「和のゐ 角館」での宿泊は、ここでしかできない唯一無二の体験をもたらしてくれるに違いない。
秋田ステーションビル株式会社 経営企画室 室長の清水勇輝さんとJR東日本 秋田支社 運輸部 事業課 事業開発グループの畠山愛美さん
【INFORMATION】
ホテルのチェックインは、JR角館駅に隣接するグループホテルの「ホテルフォルクローロ角館」にて行います。
【西宮家 武士蔵・ガッコ蔵】住所:秋田県仙北市角館町田町上丁11-1
【反物蔵】住所:秋田県仙北市角館町横町15 ☎0187-53-2774
[チェックイン]15:00~19:00 [チェックアウト]10:00
詳細は、下記公式ホームページをご覧ください
https://familio-folkloro.com/wa-no-i/kakunodate/