
ボッチャコートを整備したJR東日本総合研修センターでは、ボッチャ日本代表の強化合宿等を受け入れている
SDGs×JR東日本グループ
全ての垣根を超えて楽しめるスポーツ「ボッチャ」
パラスポーツを通じて共生社会の実現に取り組む
JR東日本グループは、グループ経営ビジョン「変革2027」のもとESG経営を実践し、事業を通じて社会的な課題を解決することで、地域社会の発展に貢献するとともに、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に取り組んでいます。今回は、「ボッチャ」を中心としたパラスポーツの体験・応援を通じて、共に支え合う共生社会の実現を目指す取り組みをご紹介します。

JR東日本グループでは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を契機に、パラスポーツの体験・応援を通じた共生社会の実現に向けた取り組みを進めています。具体的には2016年度以降、さまざまなジャンルのパラアスリートによる講演会やパラスポーツ体験会を実施してきました。東京2020大会終了後もそのレガシーとして、特に「ボッチャ」の支援を中心に取り組みを継続しています。ボッチャは、重度の脳性麻痺者もしくは同程度の四肢重度機能障がい者のために考案されたスポーツで、1988年のソウルパラリンピックより正式種目に採用されています。
赤・青それぞれ6球のボールを投げ、ジャックボール(目標球)と呼ばれる白いボールにいかに近づけるかを競います。投げることが難しければ、ボールを転がすための勾配具を使っても、または蹴っても構いません。性別・年齢・障がいの有無などに関係なく、全ての人が垣根を超えて一緒に楽しみ、競い合えることがボッチャの最大の魅力です。
2019年度より、「JR東日本グループボッチャ大会」も開催しています。大会に向け、各支社・グループ会社では代表選抜が行われ、22年度大会では約2400名ものグループ社員が参加しました。
また、大会ではボッチャ競技のほかに、パラアスリートによる講演会や、車いす・義足等の体験会を行っており、会社や地域の枠を超えて障がいのある方と接し、理解を深める機会となっています。

2022年度JR東日本グループボッチャ大会の様子

義足の体験会も行われた
日本ボッチャ協会と連携 普及に向けた体験会を開催
パラスポーツを支援する活動として、JR東日本は20年8月に一般社団法人日本ボッチャ協会とゴールドパートナー契約を結び、ボッチャ日本代表「火ノ玉ジャパン」の支援や、ボッチャの普及活動などを行っています。
ボッチャ日本代表は、東京2020パラリンピックで個人金メダル、ペア銀メダル、チーム銅メダルを獲得する素晴らしい成績を収め、一躍話題となりました。
JR東日本は、福島県白河市のJR東日本総合研修センター内に国際大会でも使用するタラフレックス(※)仕様のボッチャコートを整備し、東京2020パラリンピックに向けたボッチャ日本代表合宿の練習環境を提供しました。大会終了後も日本代表の競技レベル向上をサポートするため、継続して強化合宿等の受け入れを行っています。
そのほかにも、日本ボッチャ協会が主催する国内大会へボランティアを派遣したり、山形市と連携したボッチャ体験会を山形駅前で開催するなど、ボッチャ普及に向け積極的にサポートしています。
※塩化ビニール製で弾性力があり、高い安全性と競技性を兼ね備えた床材

JR東日本社員が作成したパラスポーツ支援ポスター
"違い"を知り共に支え合う社会を目指す
SDGsは「誰一人取り残さない」ということを原則としており、その達成のためには、一人ひとりの取り組みに加え、お互いを認め、共に支え合う土壌が必要です。ボッチャをはじめとするパラスポーツは、私たちがお互いの"違い"を知り、認め合うきっかけを与えてくれます。
さまざまなお客さまにご利用いただくJR東日本グループだからこそ、ボッチャをはじめとするパラスポーツの体験・応援を通じて、お互いの"違い"を知り、障がいのある方への理解を深め、共に支え合う社会の実現に向け、これからも取り組みを推進してまいります。

[ 報告者 ]
JR東日本 グループ経営戦略本部
経営企画部門 ESG・政策調査ユニット
マネージャー 矢野 順一/ユニットリーダー 大沢 聡/村井 真奈美